JOURNAL
2026/08/01 00:00
植物は、一度芽を出した場所から動くことができません。
強い紫外線、襲いかかる害虫や病原菌、雨が降らずに乾燥が続く日。
植物は、こうした過酷な環境から身を守るために、様々な化学成分を作り出しています。
この、植物が生き残るために生み出す天然の化学成分を「ファイトケミカル」と呼びます。
身近にあるファイトケミカルの例
ファイトケミカルにはさまざまな種類があります。
・リコピン(赤色)
トマトやスイカなどに含まれる赤い色素。強い日差しから身を守るために作られる成分の一つと考えられています。
・アントシアニン(紫色)
ブルーベリーやぶどう、紫キャベツなどに含まれる青紫色の色素。紫外線から植物を守る働きを担っています。
・カテキン(苦味・渋味)
緑茶に含まれる苦味や渋味の成分。病原菌や害虫から身を守る役割を持っています。
・カプサイシン(辛味)
唐辛子の辛味成分。動物や害虫に食べられにくくするために作られています。
・リナロール・リモネン(香り)
ラベンダーや柑橘類などに含まれる香り成分。昆虫を引き寄せて受粉を助けたり、害虫を遠ざけたり、植物同士で情報を伝え合う役割もあると考えられています。
植物の鮮やかな「色」や独特の「味」、そして「香り」は、実はどれもファイトケミカルが関与しています。

「第7の栄養素」と呼ばれるファイトケミカル
栄養といえば、炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルの「5大栄養素」、そして、「第6の栄養素」として食物繊維が知られています。
近年では、「第7の栄養素」とも呼ばれ、注目を集めているのがファイトケミカルです。
アロマテラピーで使う精油(エッセンシャルオイル)は、ファイトケミカルのうちの揮発性の香り成分をぎゅっと凝縮したもの。
精油は食べたり飲んだりできませんが、ハーブティーはお湯に溶け出した水溶性のファイトケミカルの味や立ち上る香りも楽しめます。
普段から香りを楽しんでいる精油や、ハーブに含まれるさまざまな成分もファイトケミカルだと知ると、ぐっと身近に感じられますね。
野菜や果物を食べるだけでなく、アロマテラピーやハーブティーを通して植物が育んだファイトケミカルに触れることも、植物の魅力を知る楽しみのひとつです。
